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コラム

テナント・店舗のスケルトン工事とは?費用や必要性をわかりやすく解説

2023年3月28日

スケルトン工事とは、建物の骨組みだけを残す工事のことです。店舗でスケルトン工事を行えば、前の建物のイメージをなくして一から店舗作りができます。この記事では、スケルトン工事についての基礎知識と併せて、工事のメリットやデメリット、工事にかかる費用など、気になる情報をわかりやすくまとめています。スケルトン工事を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

スケルトン物件とは

スケルトン物件とは、建物が骨組みだけで構成された物件のことです。そのため、床や天井、壁や内装などがなく、配管や配線もむき出しの状態です。いわゆるコンクリート打ちっぱなしの状態の物件で、居抜き物件とは正反対の状態がスケルトン物件と呼ばれます。

何もない状態なので、一からレイアウトを作り上げていく必要があります。すべて自分で決めなければならないので作業量は多いですが、自由度が高いためこだわった内装にしたい方には向いている物件といえるでしょう。

 

テナント・店舗のスケルトン工事とは

スケルトン工事とは、骨組みを残してそれ以外はすべて解体する工事を指します。柱や梁などはそのままで、天井や床、配管や配線などはすべて解体し、撤去する工事です。設備をそのまま残す居抜き工事とは異なり、建物を支える骨組みだけの状態にします。

テナントや店舗の場合、居抜き工事では前の店舗のイメージが少なからず残ってしまいます。スケルトン工事にすることで、店舗のイメージを取り払いつつも骨組みから建て直せるので、一から建築するより手間がかかりません。

スケルトン工事と内装解体工事の違い

内装解体工事とは、原状回復を目的として行う工事で、壁や天井、床などは解体しないでそのまま残す工事を指します。壁紙や照明器具、空調設備やドアなども撤去されます。スケルトン工事は建物の骨組みが見えるところまで撤去する工事ですが、内装解体工事は壁や天井が残っているので骨組みは見えません。

ただし、内装解体工事中に壁や天井の一部でも解体する場合、スケルトン工事となります。

テナント・店舗のスケルトン工事を行う必要性

スケルトン工事を行うことで、前の建物のイメージを取り払って一から店舗を作り上げることができます。特にチェーン店の場合、前の建物のイメージが残っているとチェーン店ならではの系列店との統一感うまく出せません。そのため、新しく店舗展開する場合はスケルトン工事が必要です。

個人の店舗の場合でも、前の店舗のイメージが残っていると売上や客足に影響が出てしまう可能性があります。新しい店舗として展開し顧客に認知してもらうためには、レイアウトやデザインは重要な要素となるのです。

 

テナント・店舗のスケルトン工事の費用相場

テナントや店舗のスケルトン工事は、坪単価3万円から5万円が費用相場といわれています。ただし、これはあくまで相場で、店舗の広さや撤去する設備量の多さによっては坪単価が10万円まで上がる場合もあります。例えば、飲食店は撤去しなければならない設備が多く、手間と時間がかかる分費用も上がってしまいます。

また、夜間にスケルトン工事を行う場合、夜間作業の割増賃金も必要となります。

テナント・店舗のスケルトン工事を行うメリット

テナントや店舗でスケルトン工事を行うメリットは、以下の3点が考えられます。

  • 間取りやレイアウトを自由に設計できる
  • 建物の構造や状態を把握しやすい
  • 設備トラブルが起こりにくい

これらのメリットについて、詳しく説明します。

間取りやレイアウトを自由に設計できる

スケルトン工事では、壁や天井、床などをすべて撤去するため、内装を自由に設計できます。骨組みだけの状態なので、間取りも自由に決めることが可能です。自分のイメージで自由に間取りやレイアウトが決められるため、こだわりを存分に反映させた店舗を作れます。

間取りやレイアウトは売上や客足にも影響を及ぼすため、前の建物のイメージを取り払ってうまくマーケティングを行えば、新しい顧客獲得が期待できるでしょう。

建物の構造や状態を把握しやすい

スケルトン工事を行うと建物の骨組みがむき出しの状態になるため、普段では見えない建物の内側まで確認が可能です。建物の構造や状態を自分の目でしっかり確認することで、その後も安心して利用できるでしょう。

もし何かしら問題を発見した場合、すぐに対処できるのもスケルトン工事ならではのメリットです。スケルトン工事なら、建物の構造や状態を把握して、長く安心して使える店舗作りができます。

設備トラブルが起こりにくい

スケルトン物件に入居して店舗を展開する場合、新しく設備を導入しなければなりません。そのため、初期費用はかかってしまいますが、新しい設備なのでメンテナンスや交換時期は先になります。

前の建物の設備をそのまま残してある居抜き物件の場合、経年劣化による設備トラブルがいつ起こってもおかしくありません。しかし、新しい設備を導入するスケルトン工事であれば、入居直後に設備トラブルが起こる心配は少ないでしょう。

 

テナント・店舗のスケルトン工事を行うデメリット

メリットの多いテナントや店舗のスケルトン工事ですが、以下のようなデメリットも考えられます。

【テナント・店舗のスケルトン工事のデメリット】

  • 費用がかかる
  • 開店まで時間と手間がかかる

スケルトン工事を行った建物は、建物を支える最低限の構造物しかない状態からスタートします。壁や天井、床などは自分で手配しなければなりません。そのため、設備がそのまま残っている居抜き物件と比べて、どうしても費用がかかってしまうのです。費用を抑えたい場合、自分でできる部分はなるべく対処して費用を抑えていきましょう。

また、一から店舗を作らなければならないため、開店までに時間と手間がかかります。骨組み以外は何もない状態から作り上げていくので、効率よく作業を進めなければなりません。開店時期を指定している場合、その日に間に合うように綿密な計画作りが必要です。

テナント・店舗のスケルトン工事で失敗しないためのポイント

テナントや店舗のスケルトン工事で失敗しないためには、以下の2つのポイントを押さえておきましょう。

複数の業者と比較検討する

スケルトン工事を行う場合、複数の業者をピックアップして比較検討をしましょう。費用相場や必要な日程、工事内容などを比較できるため、その中で一番よい業者を探して選ぶことができます。最初から1社のみに絞ってしまうと、費用相場は適正なのか、工事内容に不備や不足はないかといった問題点が見えにくいです。スケルトン工事で失敗しないためにも、複数の業者で内容を比較検討しましょう。

信頼のおける業者に直接依頼する

信頼できる業者を探すことも重要なポイントの一つです。信頼できる業者の基準として、価格が適正で工事実績が豊富という点が挙げられます。安すぎる業者も高すぎる業者も、何かしらの問題点を抱えている可能性があります。適正価格を提示してくれる業者を探して依頼しましょう。

また、工事実績が豊富な業者はさまざまなケースに対応できるため、トラブルを回避して安心安全な工事をしてくれるでしょう。

信頼できる業者を見つけたら直接依頼をするのがおすすめです。仲介を通すと手数料を取られたり、工事の意向が伝わりづらくなったりしてしまいます。信頼できる業者を見つけたら、自分で直接依頼することが失敗しないための重要なポイントです。

まとめ

建物の骨組みだけを残すスケルトン工事は、自分のこだわりを反映させた店舗作りができます。ただし、デザインや内装を自分で決められる一方で、手間や時間、費用がかかるため計画的な工事が必要です。また、工事を成功させるには業者選びも重要なポイントとなります。依頼先を探す際には複数の業者をピックアップして、その中でも信頼できる業者を見つけ出して直接依頼しましょう。