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コラム

オフィス内装工事費用の相場は?費用を抑えるポイントと工事の注意点

2023年3月1日

オフィスの内装工事を進めるにあたり、どれくらいの費用が必要になるか気になるのではないでしょうか。費用を抑える方法も事前に知っておきたいところです。さらに、トラブルに巻き込まれないための注意点も併せて確認しておくと安心して着工できるでしょう。

この記事では、内装工事の費用相場と費用を抑えるポイント、工事での注意点について解説していきます。必要な知識を得て、スムーズに内装工事を進めましょう。

オフィス内装工事の費用相場

一言でオフィス内装工事といっても、条件によって工事が必要な箇所は変わります。新しい物件を借りたり、購入したりする場合、都市部で1坪あたり40万円程度の費用が必要です。

一方、あらかじめ設備がそろった物件では、1坪あたり20万円程度と費用が大幅に異なります。内装工事の前に、どれくらい設備がそろっているかによって必要な工事の内容が変わり、費用が変動するのです。工事が必要な箇所は、大まかに以下の4つに分かれます。それぞれの費用相場を見ていきましょう。

  • 建築工事
  • 電気工事
  • 空調設備工事
  • 水道設備工事

建築工事

建築工事は、内装に関するさまざまな工事のことです。天井や壁の骨組みの設置や石膏ボードの取り付け、クロス貼り・塗装・塗り上げで天井や壁を仕上げる作業が当てはまります。他にも、足場や仮設トイレの一時設置などの「仮設工事」や、内壁を取り付ける「間仕切り工事」も建築工事の例です。

天井・壁の骨組みの設置および石膏ボードの取り付けは、それぞれスケルトン物件で40万~50万円程度、居抜き物件で0~30万円程度かかります。

天井・壁の仕上げに必要な費用は、スケルトン物件で300万~400万円程度、居抜き物件で0~300万円程度です。

仮設工事は10~30万円程度、間仕切り工事はスケルトン物件で100万~150万円程度、居抜き物件で0~50万円程度必要になります。

電気工事

電気工事には、コンセントや照明、電話、LANケーブルの設置が該当します。もともと設置されていたものをそのまま利用する場合、費用はかかりません。何も設置されていない物件では50万~150万円程度、居抜き物件では0~50万円程度が相場です。

また、コンセント、スイッチは1箇所につき5,000円以上、照明器具は1台につき5,000円以上が必要になるでしょう。パソコンの配線やLANケーブルは、10名程度の利用を想定すると15万円以上はかかります。

空調設備工事

空調設備工事では、エアコンや換気扇を設置します。電気工事と同様、すでに設置されたものを利用する場合、新たに費用は必要ありません。費用が高くなるのは、エアコン設置時、室外機とつなぐ配管工事が必要な場合です。

また、換気扇の取り付けでは、コンセントがなければ電源確保のための電気工事が必要です。その場合も費用が追加でかかります。新しく設置が必要な物件では、50万~150万程度、居抜き物件では0~50万円程度が費用の目安です。

水道設備工事

水道設備工事とは、給排水設備の設置や改修のことです。飲み水やお湯を使えるようにするための給水・給湯設備からシンクやトイレの排水設備まで、水回りの設備の施工を指します。居抜き物件を選び、水道設備をそのまま利用する場合、費用はかかりません。

ただし、排水管詰まりなどがあり、高圧洗浄する場合は、20万~25万円ほど必要です。給排水設備を新たに設置する場合、50万~100万円程度、居抜き物件では0~50万円程度の費用がかかります。

内装工事費用を抑えるためには

内装工事では多額の出費は避けられません。しかし、可能な限り費用を抑えたいことでしょう。費用を抑えるためには、以下の3つのポイントがあります。

  • 既存の設備を利用する
  • デザインを見直す
  • 複数業者から見積を取得する

1つずつ説明していきます。

既存の設備を利用する

まず内装工事の費用を抑えるには、既存の設備を利用する方法があります。居抜き物件では、残された設備や什器をそのまま利用できる点がメリットです。新しく準備しなくていい分、費用が抑えられます。工事期間も短くなり、その分の賃料もかかりません。

しかし、設備や什器の撤去や交換を行うと、高くついてしまうこともあります。レイアウトの大幅な変更が必要ない物件を選ぶことがポイントです。

なお、スケルトン物件であっても、天井の仕上げをしないことで費用を抑えられます。スタイリッシュなデザインになるため、あえてそのままにするのも手です。しかし、他の箇所の内装工事費はかかります。また、コンクリート仕上げは、結露しやすくカビが生えやすい点がデメリットであるため、定期的なメンテナンスが求められるでしょう。

デザインを見直す

デザインの見直しも費用を抑えるコツです。デザインの検討を重ねるとこだわりの部分が増えていき、費用が高くなる傾向があります。そのため、場所によっては優先順位を決め、こだわりのメリハリをつけるとよいでしょう。来客のある部屋はグレードの高いものにし、従業員しか出入りしない部屋はグレードを下げる方法があります。グレードを下げる手段の例は以下の3つです。

  • 設備や什器のグレードを下げる
  • 素材を少しでも安価なものに変える
  • 天井の位置を下げて壁の面積を少なくする

デザインやレイアウトの見直しで、費用を抑えましょう。

複数の業者から見積を取得する

費用を抑えるためには、複数業者から見積を取ることが大切です。依頼者が他の業者でも見積を取っていることがわかると、価格競争が起こり、適正な価格に落ち着きます。3~5社から取得し、比較するのがおすすめです。

また、見積依頼を早期にするほど費用を抑えられる可能性があります。理由の1つとして、内部で人員を手配しやすく、外部への依頼が必要ないためです。さらに、過去の見積事例を調査する時間もあり、安い価格を提示してもらいやすくなります。3週間~1ヶ月ほど余裕を持って見積を依頼しましょう。

工事の際の注意点

工事の際の注意点は、以下の通りです。

  • 工事の範囲を確認する
  • 現状復旧工事の範囲を確認する

工事箇所によっては、法律が関係するため、法律に抵触しない対応が必要です。認識を誤ったまま進めてしまうと、費用が大幅にかかったり、予期せぬトラブルにつながったりすることもあります。注意点を把握し、事前にトラブルを避けましょう。

工事の範囲を確認する

内装工事では、建築基準法や消防法など、法律に則って対応しなければなりません。具体例として、天井や壁の仕上げ材は。燃えにくい素材にするといった制限があります。法律上、工事に制限のある箇所を事前に確認し、対応しておきましょう。

また、賃貸では、場所によって専有部と共用部に分かれます。共用部での内装工事はできません。バルコニーや外の階段、柱、床などは共用部に該当します。工事したい箇所が共用部に該当しないかの事前確認も必要です。

現状復旧工事の範囲を確認する

退去時には原状回復工事が必要です。大規模な内装工事をすると、元に戻すための工事期間と費用が発生します。小規模であれば1週間程度で終わるものの、大規模になると1ヶ月以上かかることにもなりかねません。

さらに、原状回復の範囲も確認しておきましょう。原状回復の範囲は、部屋を貸す側と借りる側が同じ認識であることが大切です。賃貸借契約書に目を通し、内容を理解しておく必要があります。入居時と退去時には双方の立ち合いのもと、チェックリストの活用や写真を残しておくことも後のトラブルを避ける手段です。

まとめ

オフィス内装工事の費用の相場と費用を抑えるポイント、工事の際の注意点を紹介しました。必要な工事が少なく既存の設備を活かせる物件探しや複数社からの見積の取得、法律や賃貸借契約書の確認は、時間もかかり面倒に思うかもしれません。

しかし、内装工事をスムーズに進めたり、後のトラブルを防いだりするために重要なことです。特に費用を抑えるポイントや工事の際の注意点については、1つずつ見直して取り組んでいきましょう。